鋳造品は、溶解した金属が冷却・凝固する段階で「凝固収縮」が発生するため、要求通りの寸法精度を実現するには高度なノウハウと技術が必要です。弊社では、熟練した職人による優れた方案設計力により極限まで精度を高めるとともに、徹底した寸法検査を実施して試作品の精度を高めています。寸法検査は、技術員による罫書き検査に加え、非接触3次元測定装置を用いてCADデータと比較照合を実施し、ミクロンレベルまで精度を極めた鋳造品を製造しています。
鋳造品は、原材料を高温で溶解して型に流し込み、目的の形に固める一体成型技術により製造されています。安定した品質を実現するには、原材料溶解時に組成変化や異物混入などを起こさないことが重要です。弊社では、発光分光分析装置をはじめ最新の測定機器を用いて分子レベルで原材料を分析・評価することで、均質で安定した歩留まりの高い試作品製造を実現しています。
鋳造試作品は、大量生産品と異なり同ロット品の破壊検査などを行うことができません。そこで弊社では、走査電子顕微鏡やX線観察装置などの非破壊検査機器を導入し、内部の微細組織まで分析・評価を行える万全の検査体制を整えています。